転塾について③

続きです。

転塾組がアントレへ来て実際にどう変化していくのかを書きます。

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【上位者の場合】
上位者がアントレに転塾してくる場合のほとんどが算数に悩みを抱えているパターンです。比較的早くアントレのやり方に慣れてくれることが多いです。ほとんどが算数だけ伸ばして本番を迎えます。量をこなす学習から、じっくり1問に変えたことで変化するパターンです。そもそも力のある生徒が量をこなす学習で結果が出ないのですから、やり方を変えたら結果が出たというのはある意味当たり前のことでもあります。


【中位者の場合】
算数のやり方が変わりますので、それに対応するため一気に勉強時間のバランスが算数に傾きます。その結果算数が伸びて他教科が下がります。しかし、算数は積み重ねの教科なのですぐに結果が出るはずもなく、初めは全体が下がります。そこから算数の力がじわりじわりとついてきて、算数のやり方が慣れてきた頃にようやく他教科もそろってくるという形が多いです。

もちろん全てが上手くいくわけではありません。入塾時期によっては算数は良くなったけれども、他教科がイマイチなまま入試を迎え、結局チャラだった例もありますし、最後まで算数のやり方が修正できず、全体が下がっただけという例もあります(これはほぼありませんが…)。


【下位者の場合】
基本的に中位者と変わりませんが、全体としての変化が中位者程顕著ではありません。1問じっくりと言いましても、基本の典型問題1題に10分15分かけるわけではありませんから、結局基本をくり返しくり返し学習するというスタイルは転塾以前とそう変わるものではありません。ただ、広げすぎないように絞ることをしますので、そこでの違いはあります。

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【学力層に関係なく共通すること】
転塾して来た生徒の元々の出来不出来に関わらずほとんどの生徒に共通することは、算数が好きになることです。システムが勝手に好きにしてくれます。そして、好きだから必死に取り組めるという単純な構図が算数の力を伸ばしてくれるようになります。

ちょうど昨日の話ですが、○○から転塾してきて半年位の6年生の生徒のお母さんと面談した時に言われましたのが、

「以前は算数が苦手で嫌いだったから国語社会中心でしたけれども、今では算数で○をもらうのに燃えていて、算数ばっかりやってるんですよー」

典型的なアントレ生になりました。


【アントレに転塾すれば成績があがる?】
算数が好きになり、算数が良くなる確率はこれまでの経験からかなり高いです。だからといって、必ずしも4科の偏差値が劇的に上がるわけではないということに注意して下さい。生徒によってはそういう良い例もありますが、その一方で、上でも少し触れましたが、算数にバランスが傾きすぎて、4科トータルで見た場合結局変わらなかったという例もあります。

ですから、成績が低迷しているから、成績を上げるためにアントレに転塾するというのは期待を裏切られる可能性があるというのを知っておいて下さい。

宣伝用のブログならばこんなことは書かず、「算数が伸びますよ!」という良い面しか書きませんが、これは私が書きたいことを書いているだけのフリーダムなブログなので、仕方ないですね^^;


【塾のやり方や方針と、子供のタイプを見て決める】
ですから、一番良いのは成績がどうこうではなく、自分の子供のタイプと以前の塾のやり方が合っているのかどうかに疑問を持ったときに転塾を考えて下さい。大量の宿題をこなすことで力がつくと信じる家庭が、成績が上がらなかったから環境を変えるという理由だけでアントレに転塾し、入ってみたらアントレの宿題の量の少なさに不安を覚えながら日々過ごし、成績が上がるなら良いもののそうならなかった場合、結局また転塾を考えるようになります。

これから相反する例をいくつか挙げます。

「予習をして目的意識を持って授業に臨む」
「はじめに全て教えてもらった方が効率が良い」


「1問じっくり取り組む方が学力がつく」
「たくさん問題をこなした方が学力がつく」


「授業は楽しみながら、本気で取り組む」
「授業は私語厳禁、常に集中力を切らせてはならない」


どれも間違えではありません。赤字も青字もそれぞれ良い面があります。青字に共感を覚える人はおそらくアントレに転塾しない方が良いです(成績は上がるかもしれませんが、それでも…です)。しかし、青字よりも赤字を見た時に「こういう方がいいなぁ」と思う方は考えてみても良いかもしれませんね。



転塾に関してはこれで終わりにさせていただきます。



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転塾について②

前回の続きです。

前回の記事でああ言ったものの、「面倒見が良い」ということがまずどういうことなのか、結構人によって違うところがあると思うので、実はものすごく書きづらいのですが、少なくとも私個人としては面倒を見てやっているという意識がそれほどありません。

私のイメージで語ってしまうと、面倒見が良いというのは「手取り足取り」という感覚があります。お膳立てをしてあげている印象ですね。

また、親は一切関わらずに全て塾だけで完結させるというイメージもあります。毎日塾に来て、遅くまで残って補習をくり返す。講師はしょっちゅう家に電話がけをする。こういうのが面倒見が良いと言うんでしょう。

1人の生徒を大事にし、その生徒のことをよく見ていることは面倒見が良いとは言わないと思っています。そんなことは当たり前のことで、実際にその後何をしてやるかの内容によって面倒見の良さというのは決まってくると思います。

アントレの場合このあたりはどうなんでしょう。


【そもそも予習型な時点で面倒見が良いわけがない】
この単元ってこう解くんですよー。というのを一番最初にやらず、「まずは自分の力でやってみなよ」というところから始まります。ある生徒をある地点へ連れて行くのに、後ろに回って押すというよりちょっと先に行って待って呼んでいるイメージです。

Cクラスの1回目授業を除いていきなり問題から始まります。Cクラスも2回目授業はいきなり問題からです。生徒達もそれがわかっているので、それ相応の準備をしてきます。


【予習をやらなかったらどうなるのか】
算数の予習をやらなかったり、ちょっとやってみたものの、よく分からないから途中で諦めてやめてしまった場合どうなるでしょう。

「問題を出される→わからないからフリーズ→しかし周りはそこそこ正解している→ヒントも出たりするが、そもそも予習していないので食いつくこともできない→時間切れ(自分が解く場所は真っ白)→解説をとりあえず写す」

大体これが10~15分で1セットになりますが、これが7、8セットあり、1時間50分続きます。

指導員をしていると、予習をサボった生徒はすぐにわかります。わかるのですが、だからと言っていちいち叱ったりしません。というより、する必要がありません。

1時間50分何もすることがなかった。何もできなかった。という事実そのものが既に十分な罰になっているからです。終わった後の生徒の顔を見ればわかります。肩にポンと手を乗せてやるだけで十分です。


【解けないと謝りはじめる生徒】
授業をやっていると問題が解けなかった時、生徒がよく謝っているシーンを見かけます。

今日はちょうど後半の授業が6Sの算数「速さ」の単元でした。問題の難易度がシリーズのレベルを超えているので、Sクラスと言えども全体的にかなり苦労をしておりました。すると、どこからか謝っている声が聞こえます。当たり前ですが、私にではありません。私に謝っても仕方ないですからね^^; チームメイトの友達にです。チーム戦でやっているので、チームに何も貢献できていないことを本気で悔しがります。

「○○(できたチームメイトの名前)、本当にごめん、できなかったわ…」

「まあいいよ。次は取ってくれな!」

今日だけで何度か聞きました。


【仕組みに乗る子は勝手に育つ】
彼らは私が育てているというより、仲間同士で自分達で勝手に育ってくれます。「やらないから教える側が面倒を見てやって育てる」というのとはある意味対極のやり方で、自分が必死にやらなくてはいけない仕組みを作っているということです。

ですから、単純でノリが良く元気な子なんかはアントレに入るために生まれてきたような子です。そうでない大人しいタイプだったとしても、人間誰しも認められたい、活躍したいという気持ちは持っています。そういうところを親と指導員が適切に刺激してあげれば、ちゃんと仕組みに乗ってくれます。ですから親が冷静であることは受験をする上でとても大事なことの1つです。

転塾をする時はこの点を良く考えていただければと思います。ウチの子は無気力でべったりサポートしてもらわないとやはりムリだという方はアントレは向いていない可能性がありますし、面倒見の良い別の塾がキチンとあるはずなので、探してみて下さい。ただ、入ってみたら変わるというケースもありますので、実際の所は何とも言えないんですよね。

サポートがかなり必要な生徒も実際にはアントレにもおりますが、少数派ゆえになんだかんだで結構対応できています。ご縁があった生徒ですので、入っていただいた以上は力になりたいと思っておりますからその点は全く問題ありません。ただ、割合が増加してしまうと恐らく全ての対応が中途半端になることが確実なので(身体を分けられればいいのに!)、できれば最初の段階で慎重に塾選びをしていただけたらと思います。


【勉強をすること自体が目的にならないように】
勉強は最終的には自分でやるものです。そして自分がどれだけ真剣にやったのかがモノを言います。ただ、小学生ですから、あまり先を見て勉強をすることは難しく、目の前のことをやるのに精一杯です。例えば同じ目の前にある「予習をする」という1つの行動を取ってみても、

「予習をしなくてはいけないから予習をする」

のではなく

「授業で1問でも多く正解したいから予習をする」

という意識でやることができれば、1問に対する取り組み方はまるで変わります。自分の意思で1問に対して深い理解をしようとします。深い理解をしないと結果が出ないことを授業を通して知るからです。


【入試の結果よりも大事なこと】
こういった意識で自学自習できるようになり、それを小学生の数年間で経験値として獲得できたのならば、中学入試の一発勝負の結果など、その後の長い人生においてさしたる問題ではないように思っております。

アントレで勉強していれば、目的意識を持って自学自習する習慣は自然と身につきます。指導員は仕掛けを組むだけで特別何かをする必要はありません。

ですから、我々指導員は結果を出すことに集中できるわけです。





というのが理想の話でして、


現実はそう甘くないんですよねー(。≖ิ‿≖ิ)


出るわ出るわお母様方からの愚痴相談が。


でもいいんです。サポートする側がズタボロになりながらでも、この理想と現実が少しでも近づくように、指導員としてお手伝いできたら良いと思っています。

(続く)


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転塾について①

他塾からアントレへ転塾してくる生徒は結構います。もちろんアントレから他塾へという方もゼロではありませんが、退会者が中学受験を継続して考え、全て他塾に行ったと仮定しても、

転塾組の入会人数>>退会人数

なので、この現状にはまあまあ満足しています。

毎年の入会の流れを見る限り、アントレへの転塾の需要がそれなりにありそうですので、アントレへの転塾を考えているというという方は是非この記事をお読み下さい。

まずは転塾時期について簡単に書きます。

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【3年生の場合】
アントレは1、2年生がありませんので、1、2年は大手塾の○○に行っていたけれども、新3年生からはアントレに変えたという方もいます。3年生の場合、転塾という意識はあまり持たなくて良いです。特にリスクはありませんので、あまり書くこともありません。


【4年生の場合】
新4年スタートの場合でしたら3年生と同様に特にリスクはありませんので、これも書くことはありません。4年の後期からでしたら、若干大変になります。5年生までに

「予習→授業→復習」×4→月例テスト
※これで約1ヶ月です

このサイクルを何度か経験し、どのように1週間をまわしていくのか、どの位の対策をすれば月例テストで結果を残せるのかを学習する必要があるからです。

4年の冬頃でしたら、アントレでの学習の仕方に慣れる時間がありません。カリキュラムを学ぶ上で一番重要な学年の5年生のスタートが上手く切れませんので、若干のリスクがあります。

単元的には算数の場合

「つるかめ算」「等差数列(植木算)」「倍数・約数」「分数を使った割合計算の基本」「速さの基本」

このあたりが未習となりますので、5年で再登場してきたときに内部生と比べてハンデがある状態からスタートとなります。前の塾で既習であれば全く問題ありません。


【5年生の場合】
早ければ早い程良いです。季節講習でくり返し学習するシステムになっているため、カリキュラムの違いによる未習部分はほぼカバーできます(特に夏はほぼ全範囲)。転塾前のカリキュラムや転塾時期によってどうしてもカバーできない単元は短期間の個別指導(別途費用がかかりますので注意!)を取ることで補う形がベストです。

おそらくこれまでとやり方が全く変わってくるため、転塾後数ヶ月は達成度を出すのは難しいでしょう。特に後期になりましたら算数・理科の予習シリーズの単元が一気に難しくなるので、「不慣れなやり方+単元の重さ」のダブルパンチで親子共々精神がやられること間違いなしです。

ある程度リスクがありますので、よっぽど今の環境に不満がなければ5年後期からの転塾はあまりオススメしません(来てくれたらうれしいけれども!)。しかし、今のやり方に疑問を覚えていたり、不満があるならば面談の予約を取ってください。いつでもご相談に乗ります。

アントレの空気として強烈な勧誘があったりすることはまず有り得ませんので、ご心配なく。相談しただけで結果アントレに入塾しなくても全くかまいません。建前ではなく、本当に気軽に来て下さい。しかし、万が一ですが、

母「恥ずかしながら、成績表ですが…」

カ「(どれどれ…)!!全国1位!?!?」

母「たまたまなんですが^^;」

カ「え…あ…、いや、もうアントレ来るしかないですね!理由?いや、特にないですけれども、とにかく来るしかないです!うん、一刻も早く来ないと!もし入塾しなかったら先祖代々まで災厄が降りかかるってタケノコ(清水)が言ってました!」

という展開になる可能性もあるので注意してくださいね(主にタケノコに)。


【6年生の場合】
新6年まででカリキュラムが終了し、さあもう1周!という時期なので、ある意味5年の11月あたりよりタイミングとしてはマシかもしれません(アントレに慣れるという意味ではより早い方が良いのですが)。

予習シリーズを使っていた塾の場合は教材の構成にも慣れているでしょうし、カリキュラム的な心配は全くありません。ただ、5年まで復習システムでやり続けてきた生徒が、予習システムに変えるのは至難の業です。ただ、唯一救いなのが、既習範囲なので本当の意味での予習の大変さは感じずにすむところです。しかしそれでも、前の塾より一時的に達成度は落ちると思います。

6年になってからの転塾する理由はほとんどが「成績の下降」だと思います。今の塾でこのまま1年やっていてもジリ貧だろうという読みから転塾を考えるケースです。そこにきてさらなる下降に耐えられるメンタルがあるのかというところも重要です。

親の判断だけではなく、子供もそれを受け入れられるかが大事です。面談をし、体験授業を受けた後に親子で良く話し合って下さい。不安でしたら三者での面談もかまいませんのでご予約して下さい。

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転塾時期別にポイントをざっと書きましたので参考にして下さい。ただ本当に「ざっと」ですので、実際に考えられている方はやはり直接お越しになった方が良いでしょう。それぞれの悩みも、置かれている状況も千差万別でしょうから。

長くなってしまいましたので、次回は実際にアントレに転塾した場合、過去の例からどのように変化していくのかと、小規模塾に良くくっついているセリフ「面倒見の良さ」について書きたいと思います。


あ、とりあえず先に言っておきますが


アントレは特に面倒見良くありませんよ。



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プロフィール

カッシー

Author:カッシー
首都圏の中学受験専門塾で教室長をやっております。
中学受験情報、塾内での出来事、雑談等を記事にしていきます。
mail:kassy@sk-antore.com
HP:カッシーが教えている塾
Twitter:@kassy_ant

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