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模試と偏差値

アントレでは6年の4月に初めて大きな模試を受けることになっております。その前まではアントレの月例テストのみで成績を判断することになります。面談や保護者会時に「○○クラスの中でこの位の位置でしたら四谷大塚偏差値○○位の学校が狙えます」という話をするのですが、やはりお母さん達はどうしても「偏差値」というものが知りたいらしく、5年のうちから模試を受ける方もおります。(気持ちはよくわかります!)

そこで、よくある相談が

「試しに○○模試を受けたのですが、偏差値が○○しかないんですが、どうしましょう…」

というものです。このどうしましょうにはたくさんの意味が含まれていると思いますが、今回は以下の場合だとします。

「アントレで○○クラスに在籍していてこの位の位置におり、過去のデータから○○中学位はいけるという予測ができるはずなのに、自分の偏差値がその数字にないことから出てきた言葉。」

結論から申し上げますと、

「全く問題ありません。アントレ内での位置を大事にしましょう」

です。理由としてまず、アントレでやっているテストの質自体が模試と全く違うからです。

算数を例に挙げますと、アントレではクラス別に難易度を変えたテストを作成しているため、1つクラスが変われば別のテストになります。例えば、基本問題をしっかりモノにしようというクラスの生徒が受けるテストでは、全て基本問題が並びます。上位クラスのテストですと、基本問題は出題されず、大問全てが応用レベルです。

つまり、そのクラスにあった問題しか出題されないので、自分にとって簡単すぎる問題や難しすぎて捨てる問題というものが存在しないのです。また、アントレのテストに瞬発力は要求されません。大問1以外考え方を全て記入しなければいけないので、時間をたっぷりあげ、答案を作らせます。

それに対して、模試の算数テストというのは上から下に順番に難しくなっていきます。最初は計算問題で、次に1行問題。として大問へと行くのですが、はじめの方の大問は簡単です。中盤は標準、最後の1、2問は満点を取らせないための難問(正答率1%以下)となります。また、問題数に対し時間は厳しめに設定されています。なぜこのような構成になっているのかと言いますと、学力差の幅が大きい集団が同じテストを受けるからです。大手塾の組み分けテスト的なものも全てそうです。

さらに、解答は答えのみです。人に見せる答案を作る必要もありませんし、勘でも「多分この位が答えになるだろう…」ということでも数字が当たっていれば正解です。(個人的にはこの能力は大事だと思っておりますが)

つまり、アントレのテストは粘れば解けるようになっているので、全ての問題に対して諦めずにじっくり取り組めば得点が伸びるのに対し、模試のテストはいかに序盤から中盤までをミスなく正確に速く処理できるか、そしてわからない問題や難問に無駄な時間をかけずに早めに見切りをつけ、出来るところだけ手をつけるかが得点を取る上で重要になってくるのです。

この訓練は3~6年夏までさせませんし、純粋に算数の地力をつけるという点で一切必要ないと思っています。6年夏から過去問を解きはじめた段階で訓練を開始します。算数の授業にもテスト形式のプリント演習が加わります。その時になって初めて「処理スピードを上げる」「捨て問を見切る」という訓練をします。半年もあれば十分です。

そうは言っても真に地力がある生徒にはテストの性質の差異など誤差のようなものです。実際、去年筑駒に合格した生徒は慣れない合判の算数で満点を取っていました。

全然話は変わってしまいますが、アントレのテストはそういう作りなので、例えばAのテストで80点をとり、その後Sに上がって次のテストが20点だったというのはザラにある話です。このレベルの生徒にはできるけれども、そうでない生徒には解けない問題だけを並べているからですね。それほど、難易度に対してはシビアなテストを作成しています。ちなみにそうなってからの相談も多いのですが、それはまた別の機会に書きます。

次の理由としては、結局上記のことに関連するのですが、ライバルとなる他塾生は、そういうテストに慣れているということです。特に四谷大塚や早稲アカですと、週テストがありますので、点の取り方は毎週のように鍛えられてます。特に早稲アカの場合ですと、大量の宿題を処理させますから、処理スピードや問題の見切り方は日常的に鍛えられていることでしょう。

偏差値というのは相対評価ですから、この段階でその子達に勝てと要求するのは酷ではないでしょうか。アントレが5年のうちは模試を受けなくて良いというのは、早いうちからそういう無駄なショックを与えないためです。

1つ安心できる材料を教えます。入試で一番重要な科目である算数において、実際の入試問題では、上位の学校になればなるほどアントレ寄りのテストになっていきます。さらに申し上げますと、中堅校も模試のような難易度のバランスで出題しません。模試の後半の方の問題は難しすぎますし、序盤の一行問題と大問は簡単すぎます。中盤レベルの問題が多く並ぶ構成になります。

なぜ入試問題が模試のようになっていないかは、ここまで読んだ方ならもうわかりますよね。実際の入試はアントレのテストのように、同じ位の力を持った子達が集団となり受け、その子達を選別しないといけないからです。みんなが解ける問題やみんなが解けない問題を多く作る意味がないからです。

ただ、実際にはその両方の問題が存在するケースもあります。これは学校側の事情なのですが、これを書いていたら終わらないので、どこかでまた書きます。


偏差値


入試において重要な指標ですが、考え方次第で毒にも薬にもなります。これからはこの数字に大いに振り回されることになると思います。不安になったら是非いつでも相談に来てください。

テーマ : 中学受験
ジャンル : 学校・教育

プロフィール

カッシー

Author:カッシー
首都圏の中学受験専門塾で教室長をやっております。
中学受験情報、塾内での出来事、雑談等を記事にしていきます。
mail:kassy@sk-antore.com
HP:カッシーが教えている塾
Twitter:@kassy_ant

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