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「学力」の経済学という本1

いやー、ひどい。

何がひどいって、ここ数回の私の記事(もとい日記)を読み返したんですけれども、見事なまでに内容が無いなと思いまして…。とりあえずわかったことは

完全にノリと勢いだけ

という自分の記事に対する冷静な分析結果が出ました。

こんなことではいけないなと思い、そろそろ少しは内容がある記事を書いてみようと思います(内容が無い記事を書く方が得意なんですけれどもね!)。


とりあえずネタも無いので、最近私が読んだ書籍に関してでも。

①幼児教育の経済学
②「学力」の経済学

という2つの本に関してです。2冊とも今月発売の本ですね。似たようなことが書いてありますので、まとめて話してみようと思います。

①はジェームズ・J・ヘックマンというノーベル経済学賞を受賞した方が書かれたものです。
②は中室牧子さんという慶応SFC准教授の教育経済学者の方が書かれたものです。

これらの本によると、成功するためには「認知能力」と「非認知能力」が重要であるとのこと。

「認知能力」とは簡単に言ってしまえばテストの点だったりIQだったり、いわゆる点数化できる「賢さ」のこと。

「非認知能力」とは「誠実さ」「自制心」「やりぬく力」「他人との協調性」等の点数化できない力のこと。

両者を比べると、「非認知能力」の方が重要であるという見解が主流なようでして、驚くことに最近ではこの能力も数値化できるようです。

そしてその「非認知能力」を獲得するには幼い頃(小学校に入学する前)のインプットが必要で、ある特定の時期を逃すとそれ以降のインプットはかなり効果が薄いものになってしまうようです。





そ、そんなこと今更言われても…


ド、ド…


ドラえもーーーーん!!!!
※机の引き出しを開け閉めしながら


という非常に鬼畜な内容となっておりますので、ご購入される方はご注意を。

本当はここにアマゾンのアフィリエイトリンクでも貼れればいいんですけれどもね。そこで稼いだ小銭は全て生徒への景品の購入費用にしてあげようかなとか考えているんですけれども、残念なことに設置が面倒というどうしようもない理由が私の邪魔してくるので、自分でググッって下さい。



(うわっ…私の「非認知能力」低すぎ…?)


さて、①は内容は良かったのですが、我々が読んでもあまり実用的ではありません。

個人的に読みやすくてオススメなのは②です。

②は賛同できるところが多くあったのと、新たに考えさせられたところもいくつかあったということで、少しその内容紹介をします。

まず、この本はタイトル通り「経済学」なので、信頼性の高いエビデンス(科学的根拠)以外を全て排除しているという点が素晴らしいです。

evidence.jpg

ランダム化比較試験(以下RCTとする)を最上段において、専門家の意見を最下段においています。

私は常々、いくつかの教育法を対照実験によって優劣をつけ、適切に取捨選択をしたいと考えているのですが、教育においてそれをやるにはクローン人間を作って全く同じ環境で育てたあとに、調べたい部分のみ変えて結果を検証しないといけませんので事実上不可能です。

以前の記事にも書きましたが、よくある塾比較や学校比較等もそうですよね。

例えば塾の合格力(よく雑誌に書いてある謎な言葉)を本当に知りたいのなら、平行世界を作ってサピックスと日能研の生徒を入塾前に総入れ替えして出した結果と比べないとまるで意味がありません。これは実際には不可能です。

ただ、RCTならサンプル数を増やすことで、かなりその域まで近づけると思っております。先ほどの塾比較の例で言えば、「3年の2月から塾に入る」という数千人の家庭を対象に、生徒をランダムに各塾に振り分けてその3年後を追跡調査するということで、かなり正確な合格力が出せます。しかし、これも実際には不可能です。

この本はRCTで得られた結果から効果の有無を判定しているので、ものすごく安心して読めました。もちろんその実験と追跡調査の結果が信頼に足るものであるということが前提条件になってしまうのですが…それは私にはわかりません。

ところで、アントレはたまーに「この規模なのに実績すごいですね」と誉められることがありますが(そもそも良いのか悪いのかも良くわかりませんが)、アントレの教育だからこそこの実績を出しているなんて毛ほども思っちゃいません(他の指導員は知りませんが、少なくともカッシーは)。

単純にアントレに通わせてくれている家庭の質が高いからという理由が大部分を占めていると考えています。もちろん質とは成績だけの話ではありません。

塾としてアピールしたいことは、「こんなにすごい教育法で成績を上げているんだ」とか「こんなに優秀な講師をそろえているんだ」という「何と比べて?」と思わず言いたくなってしまう根拠に乏しいアピールではなく、「どう育てたいか」という確実なところを強調していきたいです。


話が大分それてしまいました。


画像の図の最下段に「専門家の意見や考え」とあります。これは本当にその通りだと思います(わざわざ赤線引いちゃった!)。カッシーは面談等で様々なご家庭にその子に合わせたアドバイス等をしていくわけですが、以前の記事にも書きましたが、カッシーの個人的な考えに関しては求められない限り、なるべく言わないようにしています。

何故ならそんなものの真偽は自分自身も全く信用していないからです。人間の記憶など曖昧なもので、良かったことや成功したことは良く覚えておりますが、そうでないことはよっぽど強烈なものでない限り往々にして忘れていくものだと思っています。

例えばスパルタが売りのA先生という人がいたとします。

A先生は自分がスパルタで育てた生徒を100人開成へ入れたという実績があったとします。その実績から「俺のスパルタについて来られる奴は必ず開成へ合格できる!」と信じています。

面談でも「スパルタだが頑張ってついてこい」の一点張りです。「ついてこられれば必ず合格できる」と言います。それもそのはずです。合格した生徒がついてこれた生徒なわけで、合格できなかった生徒はついてこれなかった生徒だからです。

でも本当はここで疑問に思わないといけないわけです。ついて来れずに不合格だった子ももちろんたくさんいるわけですから、

「もし、スパルタではなく丁寧で優しい指導だったらもしかしたら150人入っていたかもしれないな…」

ということに。

現実はわかりません、50人になってしまうかもしれません。

結局根拠はどこにもないわけです。ですから、エビデンスに乏しい専門家の意見を参考にするのは危険なのです。


カッシーは面談の時に「アドバイスはするけれども、個人的な考えは言わない」ってどういうこと?と思われた方もいらっしゃるかもしれませんので、具体例を挙げます。例えばある面談でこう言われたとします。

「偏差値60以下の学校に通わせる意味はないので、それ以下は受けるつもりはありません」

こう言われたら、私はこう言います。

「そういう考えもありですよね。いいと思いますよー^^」

そして、具体的に偏差値60以上の学校の情報等の話を始め、選定にうつります。

正解なんて無いのですから、そのご家庭が大事にしている部分を尊重したいからです。

ただ、たまに中学受験の四谷偏差値60という意味をキチンと理解していなかったり(両親共に地方出身で高校受験の偏差値と混同しているケースが多い)、中堅校の情報を一切知らなかったりということもありますので、その場合はもちろん偏差値の意味から中堅校の良さまでしっかり説明しますが、考え方を改めるように強要したりはしません。

相談されるご家庭によっては、本当にこの考えで良いのか不安に思っている方もおります。そういった方は

「先生はどう思いますか?」
「これでいいんでしょうか?」

等と不安そうに聞いてきますから、そういう時は個人的な考えを述べさせていただきますけれども、「もうそう決めている」という強い意志を感じたならば、反対意見を述べても不快に感じるだけか、この先生とは考え方が合わないと敬遠されるだけです。こういった場合は先述のように、ご家庭の方針を主軸にしてアドバイスをしていきます。

正直なところ年齢的な問題もあるんですけれどもね。お母様達より年下なので、個人的な考えをぶつけて考えを修正させるということは、求められない限りあまりするべきではないという風に思っております。まあ、年齢が上がっても変わらなそうですが!


かなり長くなってしまいました。本の内容どころか、エビデンスの話から余計なところまで話を膨らませただけで終わってしまいましたので、次回はきちんと本の内容の話もします!



ていうか、寝ないと^^;



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Author:カッシー
首都圏の中学受験専門塾で教室長をやっております。
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