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わかりやすい解説とは2

最近説明会が多かったりして、朝が早くて夜が遅い生活が続いております。

ブログを書きながら気がついたら寝ていて朝になっていたことも…^^;

2日に1回ペースが当たり前にならないようにしないと!

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前回はわかりやすい解説が良い解説であるとは限らないという話をしました。

数字が変わっても、多少条件が変わっても、しっかり解けるやり方を解法として示す必要があるからです。

しかし、実はこの考え方も講師がどこかでストップをかけて、やはり「わかりやすい解説」までで留めないといけない場合が多々あります。

ストップをかけるラインとはその子の実力がどの程度なのか、そしてその子の志望校がどのあたりなのかで判断します。


【反射の問題を例に出して説明】
今週6年生で出てきた反射の問題を使って、説明したいと思います。

hansya.jpg
AB=40㎝、BC=60㎝の長方形とします。

AからEに向かって進んだ線は反射を繰り返しながらどこかの角で止まります。


この問題はAEの長さの数字設定と、何を問題にするかで難易度を一気に変えることができます。


【まずやらせてみると、生徒達はどう解きはじめるか】
子供達に最初にやらせると、まず長方形ABCDを描いてその中にガチャガチャ線を引き始めます。そのこと自体は別に悪いことではなく、実際にどう反射するのかを作業しながら確かめるというのは大事なことです。

ただ、反射の問題というのは展開して直線で処理をするというのが基本です。それをすることによって、どう出題されても対応することが出来るからです。

例えばAE=45㎝だったとします。

展開して全体像を見るとこうなります。
hansya2.jpg
※左下のABCDが問題に描かれている図です。

反射するたびに線対称の図を描いていくと上の図のようになります。何故横に3マス、縦に4マスになるのかの説明は省略します(授業では当然しますが)。

この考え方が理解できない生徒は結構います。実際、なんだか難しそうと思われる方も多いのではないでしょうか(今、十分に説明していないからというのもありますが)。



【実際に問題のランク分けをしてみる】
①→⑦へ行く程難しくなります。

①AE=30㎝のとき、どの点に止まりますか。
②AE=40㎝のとき、初めてDC上で反射する点はDから何㎝ですか。
③AE=45㎝のとき、初めてDC上で反射する点はDから何㎝ですか。
④AE=45㎝のとき、初めてAB上で反射する点はBから何㎝ですか。
⑤AE=45㎝のとき、どの点で止まり、何回反射しましたか。
⑥AE=46㎝のとき、どの点で止まり、何回反射しましたか。
⑦AE=46㎝のとき、10回目にDC上で反射する点はDから何㎝ですか。


① 低学年でも出来ます。

② 斜め45°なので、相似形の考え方を使わなくても作業をすればできます。これも低学年でも出来ます。

③ ここから少しだけ難しくなりますが、相似形を習っていれば、展開しなくても解けます。

④ ③より作業量が増えますが、展開しなくても解けます。この問題あたりから、展開した方が速く正確に解けるようになります。

⑤ ④より作業量が増えますが、展開しなくても何とか解けます。線が重なるため、ていねいな図が要求されます。もちろん上に描いた図のように展開して解くのが基本です。

⑥ 長さを1㎝変えただけですが、展開しなければ解けませんし、反射の回数が多すぎて展開した図も正確に描けません。縦横何マスかを出して、偶奇判定で答えを出す必要があります。難関校の典型問題として公式のようなものを紹介している教材もあります。

⑦ ⑥を典型問題として公式で処理している生徒は解けません。反射の問題の本質と偶奇判定の深い理解が必要になります。


上にも書きましたが、①~⑤まででしたら、実は展開しなくても力技で解けます。そして中堅校あたりでしたら、この問題が(1)~(3)構成の大問で出た場合、(2)までは力技で解ける問題が出ます。(3)は反射の問題の本質が問われますが、受験者正答率はかなり低くなるため、実は解けなくても合格点は確保できます。

アントレの白板問題やまとめテストの問題はクラス別で違いますが、このあたりを調整して作っております。同じテーマの問題でもクラスを上げるにつれて、出題の仕方や数値設定を変えることで段階的に難易度を上げていきます。



【教える側のジレンマ】
こうなると、教える側は色々考えます。

「①、②レベルも展開して教えたいけれども、別に展開しなくても解けるし、かえって混乱させるだけなんじゃないのか…」

「かといって、中に線だけ書き込んでいくやり方だと反射の問題の本質を教えることにならないしなぁ…数字が変わったら解けなくなるわけだし」

「でも別に数字が変わって解けなくなってもいいんだよなぁ、中堅校あたりだったら十分合格点取れる上に、下手すりゃ出題すらされないよね…」

「じゃあ中に線だけ書かせて作業の練習だけさせた方が考え方もシンプルになるし、4科トータルで見れば効率が良いかもしれない」

「でも家に帰って算数がわかる親がそのノートを見たらどう思うだろうか…。講師の実力が低いと思われるかもしれないし、そうでなくてもウチの子の限界を勝手に決められたと思うかもしれない」

「うーん、どうしよう…」


と、まあ色々考えるわけです。

長くなったので次回に続きます。



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ジャンル : 学校・教育

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No title

各解答をお願いしますm(_ _)m

Re: No title

>>ななし さん

①C
②20㎝
③40/3㎝
④80/3㎝
⑤C、5回
⑥C、51回
⑦200/23

帯分数表記が難しいので仮分数にしました。
答えを出していなかったので今計算したのですけれども、こういうのって私が計算間違えでもしようものなら、すごく恥ずかしいですよね!

No title

ありがとうございます。  

早速やらせてみようと思います。

No title

⑦の解説を聴きたいです
できれば⑥も
最上位生向けでお願いします

No title

>>ななし さん
頑張ってみてください!

>>読者 さん
コメント欄で図無しの解説するのは難しい!けれども、できる限り文字を書いて頑張ります!


⑥の解説
まずは終着地点を決めます。
実はこの決め方はいくつかあるのですが、縦横何マスずつかわかれば⑥の答えを出すだけなら簡単なので、一気に出す方法を採用します。

問題の条件から、横に46㎝、縦に40㎝進む線(横:縦=23:20)だということがわかるので

横:縦=60㎝×□マス:40㎝×□マス=23:20

ここから、横23マス、縦30マスとわかります。(計算は省略)

本文に少し書いてある図を見るとわかりやすいのですが、横マスが奇数の時に到達するのはCDラインであることがわかります。

同時に縦マスが偶数の時に到達するのはBCラインであることがわかります。

よって同時に満たすCが答えになります。



反射回数は目で見てカウントするのではなく、縦ラインと横ラインで分けて考えます。ナナメの線と縦横ラインの交点の数が答えです。

横に23マスなので縦ラインは両サイドを除くと22本入っています。よって縦ラインとは22回交わります。

同様に縦に30マスなので、横ラインは29本で29回交わります。

22+29=51回 が答えです。


※ちなみに初めのマスの数は最小公倍数等を使って求めることも可能です。



⑦の解説

⑥の理解が出来ていることを前提に書きます。

10回目のDCラインというのは横に19マスのラインです(計算省略)

60㎝×19マス=1140㎝ これが三角形の横の長さになります。

横:縦=23:20の三角形なので

1140×20/23=22800/23 これが三角形の縦の長さになります。

あとは最も近いD点との距離ですが、D点は縦に奇数マス進んだところにしかありません。つまり80の倍数の±40㎝の位置におります。

もちろん計算でしっかり求められますが、感性の良い子ならすぐに1000を見つけます。

1000-22800/23=200/23 です。



ちょっとわかりにくかったかもしれませんね^^;
授業と違ってうまくいかないや。

ありがとうございます

カッシーさん
ありがとうございます

⑦が面白いと思ったので、
息子に解かせようと思い、
息子が解けなかったときに
私が解説しようと考えていました。

私の考えた解き方とまったく同じでした。
最後のところを、
1140×(20/23)÷40=570/23
と計算したくらいの違いでした。

息子に堂々とこの問題を紹介できます。

お忙しい中、ありがとうございます。
これからも楽しみにしております。

No title

>>読者 さん
図無しの文で伝わって良かったです…しかし算数ができるお父様お母様はすごい!

これからもよろしくお願いします!
プロフィール

カッシー

Author:カッシー
首都圏の中学受験専門塾で教室長をやっております。
中学受験情報、塾内での出来事、雑談等を記事にしていきます。
mail:kassy@sk-antore.com
HP:カッシーが教えている塾
Twitter:@kassy_ant

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