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算数をどこまで追うか2

続きです。


また、難化だけがデメリットになるわけではありません。

経験がある方も多いと思いますが、テストで安定して高得点を取るためには、ある程度の余裕が必要になってきます。

問題レベルが自分の上限ギリギリの状態ではミスも多発しますし、問題全体を理解して大体の答えを感覚的に推測する(常識的に有り得ない答えにしない)余裕や、検算をしてミスを修正する余裕も生まれません。

その余裕を作るためには、学校のレベルを上限とした勉強では不可能です。


ここまで読むと


難しいことをやらせなきゃ!


と思うかもしれませんが、そういう誘導をするためにこの記事を書いたわけではありません。

これはあくまでも合格の見通しが立ってる生徒のギャンブル性を低くするために有効な方法を示しているだけです。


国理社が多少難化しても大体の場合、得点(横軸)と人数(縦軸)のグラフにできる山が全体的に左に動くだけです。

それは教科の特性上、得点率3割以下にほとんど人がいないからです。

しかし、算数が難化した場合には、山の形が崩れて山の頂点が左に寄り、全体的に左が盛り上がり、右になだらかな長い坂ができるケースがあります。

この時に坂の住人になることができれば、まず合格できてしまいます。

難化傾向が逆にチャンスとなるのです。



今、アントレの6年生は土曜日に入試演習をしています。

ここでは全員の全教科の得点を出した順位表を出しています。(成績上位者以外匿名)


もう順位表も7枚たまったので、そろそろおわかりいただいたかと思います。

よっぽど他教科が酷くない限り


順位は大体算数で決まっていますよね。


そして上位陣と下位陣でそれほど国理社の得点差が大きくないということにも気づいたはずです。

手元にない方も多いと思いますので、ちょうど先週やったばかりの男子上位クラスの得点分布を1つ示してみます。

dansijoui.jpg

実際はもう少し国語でもブレますが、傾向としてはこんなものです。

どうやって合格点を取りに行けばよいのか、是非参考資料にして下さい。



残念ながらこの記事は、例えば自分の持ち偏差値が50で60の学校にトライしようとしている方には全く参考にならない話です。

ではどういう生徒がこの記事を参考にするべきか、具体例を挙げて説明します。

例えば下記のような偏差値の生徒がいたとします。(偏差値が実力を完全に反映しているものとします)

算数55 国語50 理科45 社会45  4科総合50

この生徒が55の学校を受けるとした場合、総合であと5以上あると安心です。算数は既に足りています。

では、戦略として算数は足りているからこれからは国理社に時間を投入すれば良いのかという話です。


もし、カッシーがある程度の期間指導したことのある生徒でしたら即決で方向性を決められます。

普段の様子を見ているため、この先さらに算数を積み重ねて算数が60になるのかどうかの見通しが立っているからです。

2月1日時点で60になりそうならば確実に算数重視でいかせます。

難しそうなら他教科を揃えにいかせます。

算数が60になりそうなのに理社50を目標にするというのはよほどの理由が無い限り有り得ません。(上のデータを見ればわかりますね!)


それほど算数に安定感があることは重要なのです。


ここまで書いて思い出しましたが、今年、アントレは2月1日の吉祥女子入試において例年以上の合格率でした。

正直言ってここまで上手くいくとは思いませんでしたので(失礼!)、次年度に生かすために色々と分析をしたのですが、算数の平均点が例年に比べ低かったことがわかりました。

内容を見ても


「彼女達ならこの位だったら解くだろうな」


というのがわかったので、算数でかなりアドバンテージを取ったことは容易に想像できます。

算数の強い一般的なアントレ生にとって一番有利な条件


中途半端に難化


という最高の条件をたまたまGETしてしまったわけです。



もちろん全教科万遍なく高い方がベストなのは間違いありませんが、それができたら苦労しません。

何をやれば良いのかわからなくなった時には、こういったデータもあるということを思い出して下さい。

上限が見えるまで算数を追うというやり方はそれなりに多くの生徒に有効です。

とはいえ、水の量だけでなく器も一緒に成長していきますから、その上限の判断が難しいんですけどね…。


参考にしてみて下さい。


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ジャンル : 学校・教育

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ご相談

偏差値が算数50国理社63、4科60で80%偏差値60の学校を狙う子(女子)は、算数を伸ばすことに勉強時間の7割を割くという方向性であっているでしょうか。算数が伸びるか不安です。

No title

>>ななし さま

コメントありがとうございます。

数字だけの判断ですと、算数をやれば良いのは間違いないです。

ただ、大変申し訳ないのですが、どういう勉強をすれば良いのかは…


わかりません!


ごめんなさい…。

というのは、算数偏差値50と言えども様々なタイプの50がありまして、お子様がどんなタイプかわからないからです。

例えば難問に粘り強く取り組めるけれども上下にブレがあっての50なのか、上限が低いけれども基礎的な問題は安定して取るので下限は高いタイプなのかでまるで変わってきます。

それを踏まえた上で算数で得点を取るための戦略を考えなければいけません。

また、偏差値60と言えども学校によっては傾向がほぼ固定されていて過去問で対策をしてしまえば何とかなる学校もあれば、そうでもない学校もあります。

ですから、長く見てもらっている塾の先生に相談するのが一番良いと思います!



これだけでは申し訳ありませんので、1つだけ。

国理社の偏差値は素晴らしいですね。ただ、過去問では国理社はとれていますか?

模試タイプでは取れるけれども、過去問では傾向が違うため苦戦するお子様も多いです。

もし取れているならば算数重視で良いのですが、そうでないならば模試で取れていて過去問で取れない原因を早めに探る必要があります。

また、算数重視で行く場合でも極端になりすぎないようにして下さい。苦手なものに向き合い続けるのは大人でもしんどいものです。他教科でしっかりバランスを取って下さい。

また、いつでも相談して下さいね!

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No title

>>ななし さま

返信遅くなってしまい申し訳ありません!

なるほど、まだまだミスを減らすことで上昇の余地がありそうですね。ミスのパターンをしっかり記録しておくと良いかもしれません。

また、ミスに見えていて実は実力不足な単元もあるかもしれませんので、過去問の直しは丁寧にやりたいですね。

応援しております!また、いつでもコメントして下さい。

(コメントの方は非表示機能を使っていただければ大丈夫ですよ!)
プロフィール

カッシー

Author:カッシー
首都圏の中学受験専門塾で教室長をやっております。
中学受験情報、塾内での出来事、雑談等を記事にしていきます。
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HP:カッシーが教えている塾
Twitter:@kassy_ant

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