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盲目的に手法を真似ることの是非3

続きです。(最後です!)


「守」の段階である生徒であってもスピードや正確性で指導員を超えることは可能です。まだそういう生徒に出会ったことはありませんが、存在してもおかしくはありません。

しかし、解法のバリエーションやその選択の仕方、知っている入試問題の分量などを超えるのはまず不可能です。(よっぽど経験の浅い指導員で無い限り)


守とは


「言われた型を守る」


ことです。

疑問というのはその後に出てくるものであり、はじめの段階で疑ってしまうと、それだけで非常に学習効率を落としてしまいます。


かなりレベルを落とした例を挙げると

3+5=8

これを身につけようとしているのに


「3に5を足すとなぜ8になるのか…納得できん…」


と思う生徒がいたとします。





もはや哲学


このようなタイプの生徒はそっちの道では大成するかもしれませんが、中学受験には向いていないかもしれません。(また、「相当面倒くさいヤツ」というレッテルを貼られ、友達関係にも苦労するかもしれません)


ですから、初めはどこかで


「そういうものなのか」


という気持ちが必要です。

どれだけ時間がかかっても良いというならば別ですが、期限が決められている中学入試にとって、まずは数ある手法のメリットデメリットを理解している指導員を信じて手法を真似るというのはとても大事なことです。

多くの大手塾では学生講師が集団授業を担当しています。

その場合、信じて大丈夫なの?と思うかもしれませんが、おそらく大丈夫だと思います。

手法の理解はそう深く無いと思いますが、塾としてのノウハウはありますので、こう教えようというものが塾として決まっていれば問題ありません。学生の裁量が大きくない限りは大きなマイナスにはならないと思います。


ところで、どの生徒でも


「うーん、この問題はこのやり方でも良いと思うし、自分はやりやすいんだけど…」


というのが出てくると思います。

こういうのを否定してはいけないというのは良く聞く話です。

その子に合ったやり方があるから…ということで、確かにそれは正しいですし、そういう考えを自分から生み出したというのは素晴らしいことだと思います。

しかし、これは非常に誤解を招きやすい考え方です。

個人的にこれが正しいとされるのは「破」の段階からだと思っています。

両方の解法の理解度がかなり高い状態で、自分にはこっちが合っているというのはとても良いのですが、実際に生徒達を見ているとほとんどのケースでもう一方を理解することを放棄した上での結論になっていることが多いです。

ひどい例を1つ挙げるとすると、年齢算を倍数算や①算で教えているのに


「年齢なんか整数だし、テキトーに当てはめていけばいつか答えが出るから良くない?」


こういう生徒が出てきます。

確かに間違えてはいません。

計算力が相当ある生徒でしたら本番でこの手法を使うのも有りです。

ただ、年齢算の単元を初めて学習する段階で、最初からそれを認めて


「うん、君にはそのやり方が合っているからOK」


として終わりにして良いはずがありませんね。(終わりにしたい時もありますが!)

この例では生徒もわかっていてわざと言っていることも多いのですが、他の例では本気で自分のやり方が良いと思っていることもあります。

授業で生徒が解いているのを見て気づくことも多い(その場合、解説時に全体に対してその手法のメリットデメリットを必ず説明します)のですが、全てを完全にフォローすることはできません。

ですから、我々指導員側が大事にしなければいけないことは、生徒が疑問を持った時すぐに


「こういうやり方ってダメなの?」


と、気軽に聞ける環境を作ることだと思っています。





というわけで、長くなりましたので結論をまとめます。

①初めは素直に手法を受け入れて、型を身につけること。
②自分のやり方で解けた時にはその手法の是非を確認しに行くこと。

とりあえずこの2点を守ることが中学受験での学力を上げるために非常に効率的です。


今の中学入試は昔よりも問題が難しくなっています。(特に上位校)

当時、誰もが見たこと無いような算数の問題も今ではその多くが典型問題ですし、問題へのアプローチ法も身につけておかなければいけないものがどんどん増えております。

理科にしても大学入試の内容を小学生にもわかるように変更し、ほぼそのまま降ろしてきているようなものも数多くあります。

そしてその上位校で出た問題が形を変えて下へと流れていくのです。

受験する年齢は今も昔も変わらないのに上位校の問題は難しくなっているので、新4年生(3年生)から開始がスタンダードになるのも当然ですね。


たまにお父様と面談していると


「自分は6年から受験勉強を始めたけれども1年でなんとかなったので、おそらく息子もなんとかなると思っています」


という方もいらっしゃるのですが、時代が違うのであまり参考にされない方が良いです。(それ以前にお父様と息子さんは別の人間です!)

また、昔はそういう受験生がある程度いたからポテンシャル勝負がある程度成立していたのですが、残念ながら今では競争相手はほぼ全員しっかり鍛えられています。

そうなると、自分よりポテンシャルは低いけれどもハードに鍛えられたソルジャーに負けてしまうのです。


時代は変わっていきます。

今は早い段階から受験勉強に効率性を求められるようになったからこそ、まずは盲目的に手法を真似てみることがとても大事です。

それをできる能力のことをカッシーは


「素直さ」


と呼んでいます。



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