質問の処理の仕方2
続きです。
【①現在の質問者の実力と持ってきた問題のレベルはマッチしているのか。】
生徒のレベルがわかっていれば、必要な問題とそうでない問題の色分けが可能です。
あまり好きではありませんが、わかりやすく偏差値で例えてみることにします。
例えば現在算数の偏差値が50で偏差値60の学校を第一志望にしている生徒がいるとします。
この時期に偏差値50の生徒が偏差値60の学校の問題を解くと、学校の合格ラインにもよりますが大体得点率が40%近辺になります。(合格するには60~70%必要とします)
問題構成は、例えば小問もひっくるめて大問が5問あったとして
1番小問群…難度A
2番小問群…難度B
3番(1)(2)(3)構成…難度C
4番(1)(2)(3)構成…難度D
5番(1)(2)(3)構成…難度E
このようになっているとします。
まずは実際の試験で合格点を取るためのモデルケースを示します。
・難度A、Bである1番2番を完答する。
・難度Cの3番もできれば完答しておきたいが、(1)(2)は最低正解する。
・難度Dの4番が完答できればほぼ合格が決まるが、(1)だけは最低正解する。
・難度Eの5番は題材としてはちんぷんかんぷんだけれども(1)だけは指定された作業をして正解する。
均等配点とすると、これで67%近く取れて合格ラインに到達します。
しかし、現在得点率は40%近辺なわけで、この得点の内訳を示しますと
・1、2番で30%~40%近く落としている。
・3、4番の(1)だけ正解
・5番は手も付けられず
ほぼ全員がこのような形になるはずです。
この生徒が残り数ヵ月で合格ラインまで持っていくには
・1、2番のような難度A、Bレベルの精度を高める。
・標準レベルの問題の大問を完答できる実力をつける。
この2点に注力する必要があります。
オマケとして
・難易度が高い問題でも、(1)は問題文をよく読めば、指定された作業をするだけで解けるケースが多いことを学ぶ。
というのもありますが…まぁこれはいいでしょう。
しかし、質問で持ってくる問題は圧倒的に5番の難度E問題が多いのです。
「(1)はわかったんだけどー」
「(そりゃー、そうだろうね…)」
このような例は、質問に限らず個別指導等でもよく見るケースです。
「過去問のわからなかった所を教えてもらう」という取り方をしている生徒に良くあります。
個別指導の指導員には該当の生徒のレベルと特徴を事前に伝えてあり
「おそらくこういう質問の仕方をしてくるだろうから、いつものようにお願い」
と指示します。
いつものようにというのは、チェックがついている問題(教えて欲しい問題)を教える前に、もっと前にある軽めの問題で危なそうな所を解かせることです。
なぜそのようなことをさせるのかと言いますと、次のような理由があります。
「わからなかった所を教えてもらう」というのは質問する場所以外はわかっているというのが前提になります。
まず、その前提が嘘なのです。
面白い位、ほぼ全員に当てはまります。
実際に本人が「わかっている」としている問題をいくつかピックアップして解かせてみると大体が解けません。
これは無自覚なケースが多く、それが非常に厄介なのです。
「家でやったときはわかってたのに…」
と言い始めます。
これは決して嘘をついているわけではなく(嘘もありますが)、本人が「わかった」という状態を正しく認識していないから起こることです。
この話は、次の②に続いていきます。
ちなみにこのように質問内容と本人の実力にギャップのある生徒は、ええかっこしいの生徒に多いという特徴もあります。
要するに難易度の高いもの(一見高そうなもの)だけを質問することで
「このレベルはわからなかった(他はできたけど!)」
ということを暗に主張してきます。
それに主張に何の意味があるのかはわかりませんが、カッシーもええかっこしいの気が少しあるのでなんとなく気持ちは理解できます。
以前どこかの記事で「素直な生徒がよく伸びる」という話を書いた記憶がありますが、まさしく対極です。
そのような生徒に対して「いつものように」やることで、まずその不必要なプライドをズタズタにします。
自分を見つめ直す機会を与えるのです。
そうやって変われるチャンスを少しずつ与えていきます。
変われれば一気に伸びます。
ただ本当は一気に伸びたのではなく、4年、5年の頃の学習で「本当に向き合うべきこと」から目をそらすやり方をしていたので、正しい伸び方をするようになったというのが正しいです。
素直になってありのままの自分を受け入れることが出来れば、あとは本来もっているポテンシャルを発揮するだけで勝手に伸びていきます。
長くなったので、次に続きます!
↓また次も読んでみたいという方は、更新のモチベーションになるため、クリックで応援よろしくお願いします!


【①現在の質問者の実力と持ってきた問題のレベルはマッチしているのか。】
生徒のレベルがわかっていれば、必要な問題とそうでない問題の色分けが可能です。
あまり好きではありませんが、わかりやすく偏差値で例えてみることにします。
例えば現在算数の偏差値が50で偏差値60の学校を第一志望にしている生徒がいるとします。
この時期に偏差値50の生徒が偏差値60の学校の問題を解くと、学校の合格ラインにもよりますが大体得点率が40%近辺になります。(合格するには60~70%必要とします)
問題構成は、例えば小問もひっくるめて大問が5問あったとして
1番小問群…難度A
2番小問群…難度B
3番(1)(2)(3)構成…難度C
4番(1)(2)(3)構成…難度D
5番(1)(2)(3)構成…難度E
このようになっているとします。
まずは実際の試験で合格点を取るためのモデルケースを示します。
・難度A、Bである1番2番を完答する。
・難度Cの3番もできれば完答しておきたいが、(1)(2)は最低正解する。
・難度Dの4番が完答できればほぼ合格が決まるが、(1)だけは最低正解する。
・難度Eの5番は題材としてはちんぷんかんぷんだけれども(1)だけは指定された作業をして正解する。
均等配点とすると、これで67%近く取れて合格ラインに到達します。
しかし、現在得点率は40%近辺なわけで、この得点の内訳を示しますと
・1、2番で30%~40%近く落としている。
・3、4番の(1)だけ正解
・5番は手も付けられず
ほぼ全員がこのような形になるはずです。
この生徒が残り数ヵ月で合格ラインまで持っていくには
・1、2番のような難度A、Bレベルの精度を高める。
・標準レベルの問題の大問を完答できる実力をつける。
この2点に注力する必要があります。
オマケとして
・難易度が高い問題でも、(1)は問題文をよく読めば、指定された作業をするだけで解けるケースが多いことを学ぶ。
というのもありますが…まぁこれはいいでしょう。
しかし、質問で持ってくる問題は圧倒的に5番の難度E問題が多いのです。
「(1)はわかったんだけどー」
「(そりゃー、そうだろうね…)」
このような例は、質問に限らず個別指導等でもよく見るケースです。
「過去問のわからなかった所を教えてもらう」という取り方をしている生徒に良くあります。
個別指導の指導員には該当の生徒のレベルと特徴を事前に伝えてあり
「おそらくこういう質問の仕方をしてくるだろうから、いつものようにお願い」
と指示します。
いつものようにというのは、チェックがついている問題(教えて欲しい問題)を教える前に、もっと前にある軽めの問題で危なそうな所を解かせることです。
なぜそのようなことをさせるのかと言いますと、次のような理由があります。
「わからなかった所を教えてもらう」というのは質問する場所以外はわかっているというのが前提になります。
まず、その前提が嘘なのです。
面白い位、ほぼ全員に当てはまります。
実際に本人が「わかっている」としている問題をいくつかピックアップして解かせてみると大体が解けません。
これは無自覚なケースが多く、それが非常に厄介なのです。
「家でやったときはわかってたのに…」
と言い始めます。
これは決して嘘をついているわけではなく(嘘もありますが)、本人が「わかった」という状態を正しく認識していないから起こることです。
この話は、次の②に続いていきます。
ちなみにこのように質問内容と本人の実力にギャップのある生徒は、ええかっこしいの生徒に多いという特徴もあります。
要するに難易度の高いもの(一見高そうなもの)だけを質問することで
「このレベルはわからなかった(他はできたけど!)」
ということを暗に主張してきます。
それに主張に何の意味があるのかはわかりませんが、カッシーもええかっこしいの気が少しあるのでなんとなく気持ちは理解できます。
以前どこかの記事で「素直な生徒がよく伸びる」という話を書いた記憶がありますが、まさしく対極です。
そのような生徒に対して「いつものように」やることで、まずその不必要なプライドをズタズタにします。
自分を見つめ直す機会を与えるのです。
そうやって変われるチャンスを少しずつ与えていきます。
変われれば一気に伸びます。
ただ本当は一気に伸びたのではなく、4年、5年の頃の学習で「本当に向き合うべきこと」から目をそらすやり方をしていたので、正しい伸び方をするようになったというのが正しいです。
素直になってありのままの自分を受け入れることが出来れば、あとは本来もっているポテンシャルを発揮するだけで勝手に伸びていきます。
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